やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
和哉は仕事がかなり早い。部長の仕事をしながら自分自身も実際に現場へ行く余裕をもてるのは今までいた部長の中にはいない。

「市橋」
「はい」
和哉に呼ばれて莉緒はすぐに席を立ちあがり和哉の席に向かった。
「悪いな。忙しいのに。」
「いえ。」
「俺、午後から会議が入ってるだろ」
「はい。」
「市橋も参加してくれ」
「・・・はい」
一瞬、間があった莉緒の返事に和哉が莉緒の顔を見ると、近くにいるのに少し遠くに行ってしまったかのような表情。この表情を見ると和哉は莉緒が心配になった。
すぐに気持ちを切り替えたかのように笑顔になる莉緒。
「大丈夫か?」
「はい」
和哉が席に座ったまま莉緒を見ると莉緒は営業スマイルで悟られないようにしていた。
「じゃあ1時に」
「了解しました」
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