ホワイトデーにくちづけを
「いえ全然いいんです。私こそごめんなさい」


かあっと顔が熱くなる。チラッと彼を見たら困ったような居心地の悪そうな顔をして瞳をさまよわせている。


彼の整った綺麗な顔を見たのは久しぶりだったから、胸がほわっと暖かくなる。


「シャワーしてたの?まだ熱があるのにダメだろ」

先輩は咎めるように眉を寄せるけど、心配してくれてるのがわかる。


「う、うん、でも先輩が来てくれるって聞いたから」


「だから?」


「綺麗にしておきたくて。でも髪の毛までは乾かす時間がなかったから」


「そんなの別に構わないのに」
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