転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
「まさか、本当に土魔法で畝を作るとはな。成功したあと、安堵の表情を浮かべていたが、もしや家で練習していたのではないか?」

指摘されて、胸がドキンと高鳴る。そこまで見られていたとは。

「どうしてわかったの?」

「偶然成功したような、反応ではなかった」

「まあ、そうでしたの?」

「グレーテさんは、なんでもできるのだと思っていました」

ニコラの発言に、ローデンヴァルト先生は「それは違う」と口を挟んだ。

「グレーテ・フォン・リリエンタールは天才ではない。秀才だ」

「天才と秀才は、どう、違いますの?」

「天才とは、生まれ持っているものだ。秀才は、努力して備えたものだと思っている。多くの秀才は、天才のように見える。しかし、我々が知らないところで、努力を重ねているのだ」
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