転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
「まあ! グレーテ、あなた、天才ですの!?」

フロレンツィアが体当たりするようにぶつかってきて、ぎゅっと抱きつく。それから、すごいと絶賛してくれた。ニコラも、パチパチと手を叩いて賞賛する。

こういうとき、どういう反応を返せばいいのかわからなくなる。

今までいい点を取っても、実技で一番になっても、誰も褒めてくれなかった。学年首席だから、できて当然だと思われていたようだ。

先生ですら、何かできても特に反応は示さない。それよりも、今までできなかった子ができるようになると、盛大に褒める。先生の立場からすると、自分の指導で学力や魔法の適正が目に見えて上がる生徒のほうが、教え甲斐があるのだろう。

ふと気付く。それって、どうなの? と。ずっと頑張っていた私の立場はいったいなんだったのか。別に、褒めてほしくて勉強していたわけではないが、なんだかモヤモヤしてしまう。

きっと、ローデンヴァルト先生も学年首席だからできて当たり前だと思っているのだろう。ちらりと、ローデンヴァルト先生のほうを見てみる。
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