好きな子を守れなかった代償
「あんた、あたしたちのことをチクったらどうなるかわかってるでしょうね?」

ルーカのいない時に、女子たちは芽吹を脅していた。芽吹は肩を震わせて泣いていた。

そして、ルーカがイタリアに帰った後、芽吹に対するいじめはますます激しくなったのだった。



もうすぐ卒業だというのに、芽吹のことでクラスは常に重い。楽しんでいるのは、いじめている人たちだけだ。

悪口を言われ、物を壊され、体も心もボロボロに芽吹はされていく。それでも学校に来続けることが航は不思議だった。

その理由を知りたいと思った。しかし、口を聞くことは許されない。今日もまた、芽吹がいじめられているのを見て見ぬふり。

そして、もうすぐ一月が終わる頃になった。これには少し航はホッとしていた。二月になれば、三年生は自宅学習期間となって学校には来ない。芽吹がいじめられている姿を見ずに済む。

「航、帰ろうぜ〜」

友達に声をかけられ、航はかばんを手にする。しかし、あることを思い出した。
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