俺様天然男子
あの辺に住んでるなら、絶対お金持ち。



それはわかる。



だって、学校の近くは高級住宅街だもん。



セレブとか、いっぱいいるらしいし。



「あのねぇ…俺の父さんね…歌をね?歌ってる人なんだよねぇ…」

「そうなのっ⁉︎有名人っ⁉︎」

「うん、そこそこね?バンドマンなんだよ。雛森は知らないかもしれないけど…」



『バーストってバンドでボーカルやってるんだよね。母さんは専業主婦だけど、妹も女優やってて…イズミって知ってるかな?』



ビッグネームが2つも飛び出すとは思わなかった。



バーストはそこそこ有名じゃなく、超有名だし、イズミって、あのイズミちゃん⁉︎



あたしが読んでる雑誌に毎月出てますからっ‼︎



女子高生の憧れだからね⁉︎




「えっ、じゃあさ…理音くんはイズミちゃんと一緒に暮らしてて…兄妹…だね。うん、理音くん、イズミちゃんと似てるよ」

「そう?昔はよく言われたけど、今は言われなくなったから似てなくなったと思ってたけど…」

「それは理音くんが顔を隠してるからだと思います。理音くん、男の子だし」



似てるね、うん。



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