同じ空の下~想い描いた2人の夢~
そんな話をしながら、学校に戻ると、

「しっかり休めよ。今日は練習もうしないから。皆、お疲れさま」主将はそう言うと、解散と1人、先に帰ってしまった。

残された皆は唖然としながら

「お疲れさま~またね~」と帰っていった。

残ったのは私と春馬先輩と乃木くん。

そして、お兄ちゃん。先生もいるけど。

「じゃあ俺そろそろ帰ります」と乃木くんは言った。

「待って!乃木くん!」と私は乃木くんの腕を引っ張り引き留めた。

「…えっ?先輩…何ですか?」と乃木くんが言う。

「…まだ…ダメよ。もう少し…のはず」と私が言うと、渋々わかりましたと留まってくれた。

「…ん??何かあるのか?」と聞く春馬先輩。

「…あ、誰か来た?」とお兄ちゃんが言う。

「樹~急に呼びつけるなよー来るの遅れたじゃん!樹の頼みだから来てやったのに~」と幸哉さんが言って現れた。

「急にごめんなさい」と私が言うと、

「まぁ、いいよ。で?」と幸哉さんが言う。

「…幸哉…?」とお兄ちゃんは少しビックリしていて、春馬先輩と乃木くんは固まっている。

「えっ?あの…『幸哉』か?」と先生が興奮気味に言うので、

「どーも!幸哉です」とスマイルを張り付けて挨拶した幸哉さん。

私は思わず笑ってしまった。

「乃木くんに会ってほしくて…」と私が言うと、

「うん。LINEにそう書いてあったな」と幸哉さんは言う。

「お前が呼んだのか?」とお兄ちゃん。

うん。と私が笑顔で言うと、

「…そうか。なら、俺先に帰るから、幸哉に送ってもらえよ?」とお兄ちゃんは言った。

「えっ?私も帰るつもりだったんだけど?」と私が言うと、

「…いや、お前が呼んだんだろ?責任はしっかり取れ。いきなり二人きりにされて初対面の二人がちゃんとした会話出来ると思うのかよ?」とお兄ちゃんは言った。

「そうだぞ!」と同調する春馬先輩。

「…わかりました」と私が言うと、

「幸哉、俺の大事な妹、頼むぞ!俺ら先に帰るから」そう言い残すとお兄ちゃんは春馬先輩と一緒に帰り始めた。

ホントに帰っちゃうんだ…

私はただ呆然とその後ろ姿を見送った。

「…幸哉さん、彼が乃木くんです」と私が言うと、

「…キミが乃木くんね?どうも」と幸哉さんは言った。

乃木くんはペコっと頭を下げるだけだった。

私は幸哉さんに今日の試合の話をした。

乃木くんが凄かったってこともちゃんとアピールして。

「で、お前は今日は出ずに乃木くんが1人で投げたと…?」と幸哉さんが言うので、

「そうなの!もうスッゴクカッコよくてね!」と私が興奮気味に言うものだから乃木くんは少し照れていた。
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