同じ空の下~想い描いた2人の夢~
翌朝、いつものように家を出た私。
今日からマウンドに上がるんだと思うと、ワクワクする反面ドキドキしていた。
なんてたって春馬先輩のエースナンバー、1を背負うんだもん。
エースナンバーに恥じないプレーをしなくちゃいけない。
それがプレッシャーとなり、重圧ともなっていた。
「…負けんなよ…」その言葉は私の心を締め付けた。
けど、幸哉さんが言ってくれた。
『お前を信じてついて来てくれるメンバーたちに感謝することを忘れちゃいけないよ』って。
昨日車の中で言ってくれた幸哉さんの言葉。
私はその言葉を胸に刻み、試合に挑むことを決意した。
二回戦めの相手もかなりの強豪で圧と人数で負けていた。
私たち、礼をして試合は始まった。
序盤は順調な滑り出しだった。
4回まで無失点を守っていたはずの乃木くんだったけど、5回に打たれてしまい、点数も取られてしまった。
まだ体力的には余裕はあったはずだけど様子が少しおかしい気がした。
憑依とはまた少し違うような違和感…
「大丈夫かな?乃木くん」と私が言うと、
「…どうかな、無理してなきゃ良いけどね」とお兄ちゃんが言う。
「昨日の憑依とは少し違うよね?」と春馬先輩は言う。
守備に散っている皆には気づかれてないかも知れないけど。
幸哉さんの言葉は私にも、乃木くんにも響いてたはずだし、今日の乃木くんは昨日に比べると、随分と良さそうな顔をしていた。
体調が悪そうってことも無かったんだけどな。
歯を食いしばりながら痛みに耐えてるようにも見え無くはない顔つきで一球、一球魂込めて投げているように見えた。
乃木くんの頑張りで、何とかこの回、2失点で抑えられた。
戻ってくる乃木くん。皆は乃木くんを見つめていた。
「どこが痛むんだ?」とキャッチャーが言い出した。
「…バレてたんですか?先輩の負担少しでも減らしたくて、この回だけは絶対耐えようって決めてたんですけど…」と乃木くんが言う。
「よく頑張ったよ?」と私が言うと、
「ありがとうございます」と乃木くんははにかんだ。
「…お前なぁ。またか?すぐ隠して1人で無茶しようとする。その癖、何とかしろよ!けど、よく2点に抑えたな?偉いよ。ホント、そこは評価するけどな。わかってんだろ?樹だってそこまでヤワじゃねぇ。負担なんて思ってねぇよ」と主将は言う。
確かに負担なんて思ったことない。どころか早く投げたくてウズウズしてたくらいだ。
「…見せて!」とキャッチャーが言って、乃木くんは右手を出した。
真ん中3本の爪が派手に剥がれ、痛々しく流血していた。
「これで投げてたのかよ?ホント、バカだな、お前…」とキャッチャーは言った。
「とりあえず、治療だね」とお兄ちゃんが言って、手際よく、救急セットを用意し、治療をしてくれた。
そんな様子を私たちは見守った。
「幸い、バッターとしてこの回、乃木まで回ることは無いだろうし、安静にしとけ。まぁ、お前の頑張りで、何とかここまで来た。自信無くすなよ?樹、準備整えろ」と主将に言われて私は準備した。
先生は、選手交代を告げてくれた。
お兄ちゃんが乃木くんのそばについてくれて、その横で春馬先輩も心配そうに見守ってくれている。
私の鼓動が一気に早くなる。
恐怖やら不安やら色んな感情が入り交じり、乱れる。
体も震えていた。
今日からマウンドに上がるんだと思うと、ワクワクする反面ドキドキしていた。
なんてたって春馬先輩のエースナンバー、1を背負うんだもん。
エースナンバーに恥じないプレーをしなくちゃいけない。
それがプレッシャーとなり、重圧ともなっていた。
「…負けんなよ…」その言葉は私の心を締め付けた。
けど、幸哉さんが言ってくれた。
『お前を信じてついて来てくれるメンバーたちに感謝することを忘れちゃいけないよ』って。
昨日車の中で言ってくれた幸哉さんの言葉。
私はその言葉を胸に刻み、試合に挑むことを決意した。
二回戦めの相手もかなりの強豪で圧と人数で負けていた。
私たち、礼をして試合は始まった。
序盤は順調な滑り出しだった。
4回まで無失点を守っていたはずの乃木くんだったけど、5回に打たれてしまい、点数も取られてしまった。
まだ体力的には余裕はあったはずだけど様子が少しおかしい気がした。
憑依とはまた少し違うような違和感…
「大丈夫かな?乃木くん」と私が言うと、
「…どうかな、無理してなきゃ良いけどね」とお兄ちゃんが言う。
「昨日の憑依とは少し違うよね?」と春馬先輩は言う。
守備に散っている皆には気づかれてないかも知れないけど。
幸哉さんの言葉は私にも、乃木くんにも響いてたはずだし、今日の乃木くんは昨日に比べると、随分と良さそうな顔をしていた。
体調が悪そうってことも無かったんだけどな。
歯を食いしばりながら痛みに耐えてるようにも見え無くはない顔つきで一球、一球魂込めて投げているように見えた。
乃木くんの頑張りで、何とかこの回、2失点で抑えられた。
戻ってくる乃木くん。皆は乃木くんを見つめていた。
「どこが痛むんだ?」とキャッチャーが言い出した。
「…バレてたんですか?先輩の負担少しでも減らしたくて、この回だけは絶対耐えようって決めてたんですけど…」と乃木くんが言う。
「よく頑張ったよ?」と私が言うと、
「ありがとうございます」と乃木くんははにかんだ。
「…お前なぁ。またか?すぐ隠して1人で無茶しようとする。その癖、何とかしろよ!けど、よく2点に抑えたな?偉いよ。ホント、そこは評価するけどな。わかってんだろ?樹だってそこまでヤワじゃねぇ。負担なんて思ってねぇよ」と主将は言う。
確かに負担なんて思ったことない。どころか早く投げたくてウズウズしてたくらいだ。
「…見せて!」とキャッチャーが言って、乃木くんは右手を出した。
真ん中3本の爪が派手に剥がれ、痛々しく流血していた。
「これで投げてたのかよ?ホント、バカだな、お前…」とキャッチャーは言った。
「とりあえず、治療だね」とお兄ちゃんが言って、手際よく、救急セットを用意し、治療をしてくれた。
そんな様子を私たちは見守った。
「幸い、バッターとしてこの回、乃木まで回ることは無いだろうし、安静にしとけ。まぁ、お前の頑張りで、何とかここまで来た。自信無くすなよ?樹、準備整えろ」と主将に言われて私は準備した。
先生は、選手交代を告げてくれた。
お兄ちゃんが乃木くんのそばについてくれて、その横で春馬先輩も心配そうに見守ってくれている。
私の鼓動が一気に早くなる。
恐怖やら不安やら色んな感情が入り交じり、乱れる。
体も震えていた。