同じ空の下~想い描いた2人の夢~
翌日、私は朝早めに家を出た。

朝練をする部員たちのためのグラウンド整備を整える為だ。

それ以外にも、選手として立っている間に出来なかったマネージャー業務もやらないと行けない。

色々、やることは多い。

分析、解析…もちろん皆の弱点強化…。

今日の夕方には甲子園のトーナメント表が発表される。

皆が大緊張しながら見守るんだけど、私もそれには緊張している。

「おー、マネージャー、今日は早いね?」と声をかけられた。

「…あ、おはようございます。私も緊張しちゃって…」と私が笑うと、

「だよね~…実は俺も…」と返事は返ってくる。

先輩はまだ来ないみたいだけど…

私たちは笑い合う。

そんなとき、春馬先輩は来た。

朝苦手な春馬先輩は朝練はほとんど来ないって主将が言ってたのに、珍しい。

咳払いして私たちの方に近づいてきた。

「おはよう」って。

そして、私と話してる部員に睨みを利かした。

「…春馬先輩?おはようございます。朝練なんてしないのにどーしたんですか?」って私は聞いてしまう。

悪気は全くない。

「…失礼だな。朝弱いから、断ってるのに…今日は誰かさんに置いてかれたからね。連絡もなしに…」と春馬先輩は言ってきた。それって…私に対する皮肉?と思いながらも私は笑顔でごまかした。

「なんだ~そう言うこと?ダメじゃん!樹~ちゃんと管理してなくちゃ…」と主将は笑いながら私たちのところにくる。

「…ごめんなさい…」と私が謝ると、

「まぁ、仕方ないかぁ。春馬どうせ練習しないだろ?」と主将は言う。

「あーうん」と返す春馬先輩。

何で即答出来るんだろう…私は少し不思議だった。

「…わかってるけど、即答はすんなし!」と主将は言う。

2人ってホントに仲が良くて羨ましい。

「…わりぃ。ホントに」と言いながらも悪びれる様子は一切ない春馬先輩。

「もういい。ほら、片付け手伝え!時間無くなる!」そう言うと、主将は片付けに向かう。

しゃぁねぇなぁと言いながらも春馬先輩も片付けを始めた。

なので私たちも片付けをして教室に入った。

HRがあり、授業は普通に始まり、終わっていった。

お昼休みになると、春馬先輩は私の教室に来た。

女子がキャーキャー騒いでる。

そんな間をスマイルで切り抜け私のところに来ると、

「…一緒にお昼食べない?」って。

いつもの何倍も男前な春馬先輩に言われてしまい、私は声を出せずに頷いた。

「…ずる~い、藤堂さんだけ…」みたいな女子の声も聞こえてくる。

けど、春馬さんは笑顔で、

「だって、樹は俺の彼女だから。ダメかな?」と女子たちに言い放つ。

誰も何も言えなくなってしまった。

人の教室に来て、自分は恋人だと宣言するこの男、

度胸あるというか、何というか…

「だから、君たち、俺の大切な彼女いじめないでよ?いじめたら、ただじゃおかないからね?」と笑顔で牽制して、私を連れ出した。
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