恋を知らない花~初恋~
13
「心配なので玄関まで送ります。さぁ、行き先を指定して下さい。」

真中さんにうながされ、住所を運転手さんに伝えた。
それからは車内で沈黙が続いた。
あまりにも静かすぎてすぐ隣に座っている真中さんに心臓の音が聞こえてしまうのではと心配なくらいだった。

ふと気づくと私は真っ暗な部屋のベッドに横になっていた。
自分の家ではない。
慌てて起きあがるとそこは見覚えのある部屋だった。
真中さんの家だ!何で?タクシーに乗って…住所も伝えたはず…
ドキドキしてて…それからの記憶がプッツリとない…
部屋を見渡すと真中さんの姿はなく枕元の台にペットボトルの水と『お風呂場にタオルなど置いてますので良かったら使って下さい』と書かれたメモが置いてあった。
喉がカラカラだったから水を半分ほど一気に飲み干す。
以前のように洋服は脱いでないようで、二次回に参加したままだった。
恐る恐るリビングへのドアを開けてみるとやはりリビングも真っ暗だった。

真中さんはどこだろう?
リビングを見渡してみるとソファーから足が出ているのに気づいた。

私にベッドを占拠されて自分はソファーで寝てたんだ。
はぁ~、優しいな。私なんてほっておけばいいのに…
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