恋を知らない花~初恋~
村田課長に、あちらの城戸課長と真中さんの好みを踏まえてある程度絞ったお店を伝えると、中に一度城戸課長と行ってとても感じの良いお店があったのでそこに予約した。

早速真中さんにお店の詳細と予約時間等をメッセージで伝えた。
するとすぐに真中さんらしい丁寧なメッセージが返ってきた。

体調さえよければすこしは楽しみなんだけどなぁ。
昨日拓也と会うのをやめておけばよかった…

午後からの仕事はそんなに詰め込んではいなかったので余裕で定時には終えることができた。
一方後輩の青木君はまだ要領が悪いのか書類整理がうまく捗っていなかった。

「あとどれをするの?私でできる分は手伝うから回して。」

「川井先輩、ありがとうございます!もうこの伝票整理がややこしくて。」

青木君はある程度の量を溜めていたみたいでどっさりと私に伝票の束を渡してくる。

「これって今日うんぬんの量じゃないじゃない。日ごろから溜めないようにしておかなから週末にこんなことになるのよ。」

溜息まじりに言いながら自分のデスクに戻り早速整理を始めた。

あと1時間、それまでに終わらせて会社を出なければ。
今日1番、頭をフル回転させて伝票整理をした。
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