恋を知らない花～初恋～

何とか青木君の仕事も終わらせて村田課長も一緒に会社をでてお店に向かった。
お店には時間の余裕をもって着いたはずなのにすでに真中さんは来ており、お店の前に立っていた。

「お疲れ様です。お待たせしてすいません。こちら城戸課長がおっしゃられていました村田と私と同じ営業１課の後輩で青木です。」

私は真中さんに駆け寄り紹介をした。
早速お店の前で名刺交換を済ませ中に入った。

城戸課長は少し残業をしてくるとのことで３０分ほど遅れて合流した。

村田課長と城戸課長は当時から馬が合うようで会話はすごく盛り上がっていた。
青木君も明るくよく話すタイプなのですぐに城戸課長や真中さんとも打ち解けていた。

私は会話に混ざりつつも注文したりと世話役に徹していた。
そうすることで一人お酒を飲まずにウーロン茶を飲んでもばれないし。

「川井さん、あの、気にせずお酒飲まれてくださいね。何かお好きなお酒を頼んでください。」

なんと、さすが真中さん、よく見ており気遣いまで…

「えっ？川井先輩飲まれてないんですか？普段はよく飲まれるのに！」

なんて余計なことを青木君が言い出すから…

「あれあれ？川井さん飲めるんだ！一緒に日本酒でもどう？」

なんて城戸課長からお誘いを受けた。
もちろん飲めなくはないし…断れるはずもなく城戸課長おすすめの日本酒を飲むことになった。