ボードウォークの恋人たち
「初対面なのにすみません」
またペコペコと頭を下げる私にひとみさんは困ったように私の手を取った。
「泣けちゃう程のことがあったってことでしょう。無理に言わなくていいけど、ただ何か私たちに力になれることはないかしら」
ヤバい。
また泣けてきそう。
きゅっと下くちびるをかみしめた。
「ところで、二ノ宮さんその荷物って」
大江さんが不審な目でじっと私のスーツケースを見ている。
ええ、はい。お察しの通り。
「マンション出て来ちゃいました」
「え?あの彼と同居してるってマンション?」
「そうです。そのマンション・・・」
玄関から女連れで出てきたハルを思い出しまたじわっとしてきて慌てて鼻をすすった。
「それで今からどこに行くの?ご実家?」
「いいえ、実家には・・・。今から知り合いのお店に行ってそこから友達に電話して・・・ダメならそれからホテルを探して・・・って思ってます」
「ええっ、もう夜10時近いのよっ。こんな時間に行き先も決まってないなんてダメよ、危ないわっ!」
ひとみさんがぎょっとしたように目を見開き「ねっ」と大江さんに同意を求めている。
「うん、彼女の言う通り僕も心配だな」
自分でも無計画だと思ってます。しゅんとして俯いた。
大江さんはちょっと腕組みをして何か考える仕草をしたあと、ちょっと待っててとスマホを取り出し私とひとみさんから少し離れて背を向けた。
「ここでお友達に連絡してみたら?」
「いえ、実はそのスマホのですね、えーっと・・・電源入れたくなくて・・・。店に共通の知り合いがいるのでその人のスマホから連絡させてもらおうと思ってました」
「・・・電源、入れたくないの?」
「はい。電源入れてもし彼から着信もメールも何も入ってなかったらーーーって思ったら怖くて入れられません。かといって着信あっても出たくないんですけど」
そっか、とひとみさんはわかってくれたようで頷いてくれた。
またペコペコと頭を下げる私にひとみさんは困ったように私の手を取った。
「泣けちゃう程のことがあったってことでしょう。無理に言わなくていいけど、ただ何か私たちに力になれることはないかしら」
ヤバい。
また泣けてきそう。
きゅっと下くちびるをかみしめた。
「ところで、二ノ宮さんその荷物って」
大江さんが不審な目でじっと私のスーツケースを見ている。
ええ、はい。お察しの通り。
「マンション出て来ちゃいました」
「え?あの彼と同居してるってマンション?」
「そうです。そのマンション・・・」
玄関から女連れで出てきたハルを思い出しまたじわっとしてきて慌てて鼻をすすった。
「それで今からどこに行くの?ご実家?」
「いいえ、実家には・・・。今から知り合いのお店に行ってそこから友達に電話して・・・ダメならそれからホテルを探して・・・って思ってます」
「ええっ、もう夜10時近いのよっ。こんな時間に行き先も決まってないなんてダメよ、危ないわっ!」
ひとみさんがぎょっとしたように目を見開き「ねっ」と大江さんに同意を求めている。
「うん、彼女の言う通り僕も心配だな」
自分でも無計画だと思ってます。しゅんとして俯いた。
大江さんはちょっと腕組みをして何か考える仕草をしたあと、ちょっと待っててとスマホを取り出し私とひとみさんから少し離れて背を向けた。
「ここでお友達に連絡してみたら?」
「いえ、実はそのスマホのですね、えーっと・・・電源入れたくなくて・・・。店に共通の知り合いがいるのでその人のスマホから連絡させてもらおうと思ってました」
「・・・電源、入れたくないの?」
「はい。電源入れてもし彼から着信もメールも何も入ってなかったらーーーって思ったら怖くて入れられません。かといって着信あっても出たくないんですけど」
そっか、とひとみさんはわかってくれたようで頷いてくれた。