メーティスの頭脳
透が訊ねると、村田刑事は目をそらす。それは話していいのか悩んでいるようにも見えた。透は村田刑事に近づき、言う。

「知りたいんです!宍戸の部屋からその事件について調べたものまで見つかって……。その事件は宍戸たちにどう関係しているんですか?」

しばらく沈黙が訪れる。その間も、ずっと透は村田刑事から目を離さなかった。やがて、村田刑事は口を開く。

「君がこの研究所に来る前、宍戸先生には別の助手がいたんです。その助手は謎の死を遂げました。それがあのアルファベットの事件です。その助手は、この不審死の最初の人物なんですよ」

これを渡しておいてください、そう言い資料をテーブルの上に置いて村田刑事は帰って行った。

残された透は、何も言えずにただ呆然としていた。
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