完璧御曹司の優しい結婚事情
「どうかした?」

「えっ?」

「いや、すごく視線を感じたから」

「ご、ごめんなさい。かっこいいないと思って、つい……あっ」

私はなんてことを言ってるんだ。樹さんはクスクスと笑っている。

「嬉しいよ。葉月にそう言ってもらえて」

真っ赤になって俯く私の頭をポンポンとする樹さん。そんな些細なことでもドキドキしてしまう。



1時間ほど車を走らせて、海沿いにある水族館に到着した。樹さんは、当然のように私の分のチケットも購入してくれる。いくら私が払うと主張しても、決して受け入れようとしてくれない。

「恋人に、デートでお金を払わせるわけにはいかないよ。ここは譲れない。その代わり、うちに来た時は葉月の手料理を食べさせてよ」

そんなことを、蕩けそうな笑みを浮かべて言う。それじゃあ、割に合わないのに……
でも、これ以上言っても空気を悪くさせてしまいそうで、おとなしくし違うことにした。

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