完璧御曹司の優しい結婚事情
「できた!」

「美味しそう」

私の声を聞きつけて、ソファーに戻っていた樹さんもキッチンにやってきた。テーブルに運ぶのを、樹さんも手伝ってくれる。並べられていくお揃いのマグカップや箸を見ていると、なんだかくすぐったくなる。
ご飯も炊けて、向かい合わせに席に着く。

「いただきます」

丁寧に手を合わせて箸を持つ樹さんを、息を潜めて見つめる。樹さんはまず、生姜焼き口に運んだ。

「美味しいよ」

樹さんの笑みを見て、ホッと息を吐き出す。

「よかったあ」

「このおひたしも美味しいよ。何が入っているのか……ああ、ピーナッツ?」

「おばあちゃん流で、砕いたピーナッツを入れるんです」

「へえ。僕はすりゴマばかりだったけど、これ、美味しいね。葉月は料理上手だね」

お料理を教えてくれたおばあちゃんに、感謝しないと。おもわず笑みが溢れる。

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