年上同期の独占愛~ずっと側に
映画はフランスの恋愛映画だったが、若い夫婦の妻が夫公認の不倫をしている話だった。
最初は外で男と会っていても自分の元に帰ってくればいいと思っていた夫だが、次第に嫉妬をするようになり、妻を外出させないようにする、妻も意地になり、夫の目を盗んで愛人との逢瀬を繰り返すという内容なのだが、映画のほとんどがラブシーンというかもっと濃厚な常に体を重ねあっているシーンばかりだった。いつか終わるだろう、と思っていたのだが終始そんなシーンばっかりで、映画が終わった後、林君と顔を見合わせて苦笑いしてしまった。

「想像以上だったな。」

「ふふ。そうだね。すごかったね。」

「今度はもっと爽やかなやつ、アクション映画でもいいし、そういうの観ようね。」

映画の話をしながら、お腹すいたね、と手軽そうなイタリアンに入る。

映画の話や仕事の話をしたあと、少ししてから、やっぱり今日立花さんと一緒にいたことについては何も言わないつもりだろうか・・・と思った矢先

「今日のことなんだけど、立花さんと話してたの、偶然っていうか・・・何もないから。ちゃんと終わってるから。」

「うん。それは、信じてるけど・・。今日はどうして一緒にいたの?」

「昨日連絡が来て、会いたいって言われて。もう立花さんと2人で会うことはしたくないし、第一明日仕事だし、って言ったんだ。そしたら今日会社に訪ねてきて・・・。」

「お昼にコンビニ行った帰り、林君が女の人と歩いてる姿をチラっと見たんだ。一緒にいたの立花さんだよね?」

「うん。仕事してたら電話がかかってきて、今コンビニにいる、今から職場に行くって言われて。出社してるの俺だけじゃなかったし、本当に来られたら困るから、俺がコンビニまで行ったんだ。そしたら急に泣き出して、もう一度話がしたいって言われて・・・。
人目もあったし、どうしようかと思ったんだけど、社員証持ってきてるっていうから、1階の談話室まで行って話をしたんだ。何とか帰ってもらったんだけど、その後もずっと着信があって、萌々ちゃんと会った本屋の側のカフェにいるって言われて、來るまで帰らない、今日来なかったらまた会社まで乗り込むって言われて行ったんだ。
どうやら、今日は小野と約束してたみたいなんだ。だけど仕事でドタキャンされて不貞腐れて俺のところに来たみたいなんだ。」

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