年上同期の独占愛~ずっと側に
それどころが、体力のある亮は引越しのとき大活躍だった。テキパキと動き、重いものも一人で動かせるし、テレビや電子機器の接続は全部やってくれた。
そんな亮を見て、特に父は大したもんだ、頼りになる、と大絶賛だった。

設計士さん、土木会社の社長さんと、亮のご両親、ウチの両親と大人数でショールームに行く。最近根岸さんのことでグズグズと機嫌の悪い私の側にいるより、両親たちと一緒に居る方が気が楽なのだろう。私から離れて行動している。
亮は午前中、新たなベンダが入ったばかりの現場のシステムを見るため仕事だったため、ここへは仕事場から直接来た。そのため結構大きめのビジネスバッグを持ち歩いている。
皆が見て回っている間、私は少し疲れて座って待っている間、カバンもってるよ、と声かけたのだが、大丈夫、といって、かなり重そうなのに持ち歩いていた。あとから思えば、それも違和感があったのだ。

数日後、いつものように、職場を出たところで亮と待合せ、軽く夕食をとり、一緒に電車に乗って帰った。
一つだけ座席が空いたので、亮は私に座るように促し自分は私の前に立った。その時カバン持つよ、と言うと、一瞬躊躇したように見えたが私にカバンを預けてきたので、ひざの上にカバンを置いてきた。
しばらくの間、亮はスマホを見ながら私の前に立っていた。すると、私の膝の上でスマホが震えたので自分のカバンから取り出し確認すると特に着信はなかった。するとまた震えだし、よくよく触ると亮のカバンの中が震えている。カバンの上を手で這わせてみると、スマホ程度の大きさのものが手に触れ、間違えなくそれが震えている。パッと前に立ち亮を見ると、やはりスマホを眺めている。

・・・とういうことは、もう一台持っているのか・・・。ふぅー。この前私にスマホを見られたことに気づいたのだろう。まさかの2台持ち。。ここまでして根岸さんとつながっていたいのか。。

「ねぇ、これなに?」

カバンの中からもう一台の携帯をだし、目の前に突き出すと
一瞬、さっと顔をこわばらせたが、すぐに真顔になり

「最近会社が持たせてくれるようになったんだ。」

「じゃあ、私にも番号教えて。そっちがつながらないとき、こっちにかけるから」

「ダメだよ。会社用だもん」

「会社の人しか教えてないの?」

「会社っていうか、主にベンダさん」

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