年上同期の独占愛~ずっと側に
「ふーん。じゃあ、電話帳見せて?」

「・・・・」

「見せられないの?」

「・・・・・」

まただ。都合が悪くなると黙る。黙られると、これ以上話が進まない。
それに・・・我ながら嫌な女だ。こんなに毎回問い詰めていたら、こんな面倒な女離れていくだろう。そんな思いをお互いすることなく、円満に別れ話をしたほうが良いのだろうか。
ただ、私は知りたいと思ってしまった。
いつから私を裏切っていたのか、私と彼女とどっちが好きなのか、私と本当に結婚してもよいのか。

結婚って・・・亮にとっては大したことではないのだろうか?元奥さんとの結婚生活も本当に短かったようだし、結婚前後も女性が絶えなかった。私と結婚しようが、根岸さんと結婚しようが、どっちでもいいのだろうか。

とにかく、本当のことが知りたくて、私もかなり意地になってしまっていた。

「今日一日、この電話預かるね」

そう言って私はスマホをさっとカバンの中に入れる。
すると、ものすごい形相で

「何でだよ!仕事用だっていっただろっ!返せ!」

電車の中なのでかなり声は抑えているが、ものすごく怒っているのがわかる。こんなに怒った亮を見るのは初めてなので恐怖で震えそうになるが、心を奮い立たせて無視する。
彼は私が同じ会社だということを忘れているのだろうか。会社の規則で、携帯電話の付与は管理者以上と決まっている。しかも営業担当あるいは、特別な事情がある場合に限っている。一般社員が使用するにはマネージャーからの貸与となるので基本実施していない。しかも施錠管理、管理簿管理が徹底されていてかなり面倒なため、殆どの管理者は業務用を携帯するのを嫌がり、緊急時連絡は自分のプライベートの携帯で部下たちとやり取りをしている。
亮が会社用の携帯を持っている可能性はほぼない。根岸さんとの連絡用で間違いないだろう。
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