年上同期の独占愛~ずっと側に
亜都子の花嫁姿はとても素敵だった。結婚式もアットホームな雰囲気の中、彼との紆余曲折あったエピソードも添えられていて、涙を誘う場面もあった。
彼は東京出身だが、大学卒業後、京都の大学院へ行きそのまま研究員となり、今は大阪に住んでいる。研究三昧の彼との遠距離恋愛は亜都子もかなり苦労したらしい。
しかし、真面目な彼には絶対的な信頼を置いていたため、信じてついていくことができたと言っていた。

先週二人で食事したときの亜都子は、本当に幸せそうだった。
結婚はもう少し先でもいいかと思っていたらしいが、以前から西日本に転勤希望を出していて、今回大阪赴任をすることになったのをきっかけに結婚した。
食事の最後まで、亮への文句を延々と言い、私を残して大阪に行くのは心配だと言い続けていたので、職場で原さんに助けてもらったことや、同期の橋本さんが手伝ってくれる話をすると

「橋本さん、手伝ってくれるの?」

「うん。椅子並べたり、会議中も私のニュアンスをすぐ拾ってくれて具体的な話に持ってってくれたりするよ。」

「へえー、意外。彼が橋本さんと京都の研究室が一緒だったんだよね。橋本さんも元々東京出身だからこっちで就職したらしいけど。橋本さんは彼から話聞いてて私のことは知っててくれたから、少しは話できたけど。研修中なんてほとんど話もしなくて、クールで有名だったんだよね。萌々香のこと助けたりするなんて、少しは大人になったのかしらね。」

そういえば最初に原さんから橋本さんのことを聞いたときは厳しくて有名だと言っていた気がする。確かに会議中の橋本さんは他部門の部長であろうが相手に対して物おじせず厳しめの意見をズバズバと言っている。仕事はできる自分でも自信があるのだろう。

亮との一連の話ばかりしていたせいか、橋本さんの話をしたおかげでだいぶ気がまぎれた。
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