年上同期の独占愛~ずっと側に
橋本さんを背中を見送りながら、亮たちの集団を見ると、立ち止まったり、少し歩いたり、かなり酔っ払いの集団だ。このまま解散するかどうかわからないが、今日は疲れすぎてて会ったとしてもちゃんと話せる自信がない。さっさと電車にのってしまおう、と私も急いで駅に向かう。

今日は疲れたけど、懇親会が無事を無事に終えて、藤崎さんともお近づきになれて、結構気分よく帰れたのに、最後に亮の姿をみたため、イライラしながら家に帰る。亮はこの後根岸さんの部屋に行くのだろうか、と今更考えてもしうがないことまで頭に浮かんでくる。

月曜日に出社すると、金曜日の懇親会のお礼をあちこちから言われて恐縮してしまう。このプロジェクトのメンバの方々が飲んでいる姿を始めてみたが、ひどく酔っぱらっている人はいなかった気がする。支店にいたころの飲み会では、最後のほうにはあちこちに酔っ払いが転がっている状態だったが、それに比べるとかなりスマートなふるまいの方々ばかりだ。

席につくと、原さんがすでにきていて、すぐに「金曜日はお疲れ様」と言ってくれる。

「たいしたもんだね、疲れたでしょ」

「まあ。でも、藤崎さんが助けてくれましたし、橋本さんもフォローしてくれました。」

「藤崎さんも、橋本も、感心してたよ。僕は野崎さんと一緒に仕事してるから何となく性格がわかってきてるけど、藤崎さんは野崎さんてもっとおっとりしてて頼りないと思っていたみたい」

おっとりしてて頼りない・・・見た目だろうか。私のことを知っている人はまずそんな形容をしないだろう。長く付き合っていた亮だったら尚更だ。
だから最初に根岸さんの職場である幼稚園に電話したとき、おっとりしていて頼りない感じの人だったらショックだな、と思っていたが、結構キツめに言い返してきた。亮はやはりそう人は好きにならなかったらしい。

翌週の週末、建築中の大工さんたちへのお茶出しに行っている両親から、印鑑を届けてほしいと頼まれて持っていくと、蝦川家の両親と、亮がきていた。私は会わずにすぐに帰ったが、後から母親が複雑な顔をして、一度話したほうがいいかもね、と言っていた。

それもあり、亮に夜に電話をかけてみる。

「久しぶり。」

「ああ。今日家行ったんだよ。親父とおふくろも。」

「うん、聞いた。っていうか、どういうつもり?」

「何が?」

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