年上同期の独占愛~ずっと側に
「いや、私も知らなかった。少なくとも昨日の飲み会ではそんな話になってなかったよ。
でも、萌々香どうするの?
小野君とはまあいいとして、林とも、もうこのまま話しないの?」

私たち研修が一緒だった同期の仲間たちの間では男の子が女の子を呼ぶときは下の名前にちゃんを付けて呼ぶ。女の子が男の子を呼ぶときは苗字に君を付けて呼ぶのが最初から普通になっていた。年齢にかかわらず、そうだ。それなのに、私の話に怒り心頭の亜都子は林と呼び捨てしている・・・

「正直、もう話したくないな・・・」

しかし、私のこと、やっちゃえ、とか、チョロい、とか言っていたのは小野君で、林君が言ったわけじゃない。せっかく同期で仲良くしてきたのに、この先ずっと気まずいままは私も嫌だ。一度話すべきだろうか・・・。
そう亜都子に言うと

「私も林に対してはかなりムカつくし、許せないけど・・・、一度話をしたほうが、萌々香の気持ちも落ち着くかもしれないし・・・とは思うんだよね。
実は、昨日も今朝も林から連絡あってさ。萌々香と話がしたいって。今日私が萌々香と会うこと知ってるからさ。明日夜大阪戻るみたいだから、萌々香が大丈夫なら明日のお昼とか、話してみたら?」

「・・・そうだね。そうしようかな」

「じゃあ、私があとで林君に連絡しておくから。その後は二人で決めてね。」

「亜都子、また話聞いてくれる?」

「もちろん。今回の出張はあと1週間あるから。その間またごはん行こう!」

「うん。ありがとう」

そのあとはお互いの仕事の話や昨日の飲み会の話で盛り上がり、尾崎さんとの新婚生活の話も聞かせてくれた。

「そういえば、橋本さんお土産喜んでたよ。恐縮してた」

「うん、連絡きたよ。元気そうでよかった」

「そういえば、昨日小野君と別れて一人で帰るとき、橋本さん見かけたんだ。彼女?と一緒に歩いてた」

「彼女?橋本君、彼女いたんだ。いないとばっかり思ってた」

「腕組んで仲良さそうに歩いてたから、そうだと思うよ。」

「へえ~。私はそこまで仲良くないから知らなかったけど・・・今度ダンナに聞いてみよっと」

同じ開発部門で才女の彼女なんて、橋本さんらしい。昨夜の寄り添う二人を思い出して、羨ましいくてため息がでる。

「萌々香、大丈夫?明日林君と会うなら明日ついていこうか?」

「ううん。大丈夫。会うかどうかわからないし。ちょっと考える」

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