王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】
「でも、僕のアルバムなんて見たって面白くないでしょ?」
テーブルに飲み物とお菓子を置きながら話しかける。
「ありがとうございますっ…!えと、全然つまらなくないですよ…!」
首を横にブンブンと振り、必死に否定する芙羽梨。
いつもより表情が真剣だ。
「私の知らない詩音先輩がたくさんいて…可愛くてかっこよくて、ちょっと思考が停止しちゃってました…えへへっ…」
「っ…」
なんだこの可愛い生き物は。
目の前にいるのは、本当に人間なのだろうかと本気で疑ってしまう。