美術室のユーレイ
「ん?そんなに距離取らんでもよくないか?」
そう言うと私の腕を掴み、グイッと引き寄せられた。
「わっ!」
突然のことにビクッとしてしまう。
「なに?あたしのこと怖いんか?」
そう言って首を傾げている。
「い、いやぁ…えっとぉ…」
怖いとも怖くないとも言えず。
行動は大胆だけど…悪い人じゃ…なさそう?
「なに?言いたいことがあるなら言ってみ?」
ユーレイはそう言うと横腹に手を当てた。
ずっと警戒していてもしょうがない。
失礼かもしれないけど…聞いてみるか。
「あなたは…悪霊…ですか?」
「はぁ!?」