美術室のユーレイ



「じゃあさ、こんなのはどう?」



っと思っていたら珍しく案を出てきた。



「どんなの?」



それは柵に手をかけ、景色を眺めているポーズだった。






でもそれ…



「前にも描いたよ?」



たしか1週間くらい前に同じポーズで絵を描いたはず。



すると彼は首を横に振った。



「違うよ。それは後ろからだったでしょ?今回は横から描いて」



「難しい?」と彼は首を傾げて聞いてくる。




あーなるほど。



同じポーズでも角度によっては違く見えるんだ。



「いいよ、そうしよ!」



「やった!」



私が承諾すると彼は嬉しそうに笑った。




< 202 / 267 >

この作品をシェア

pagetop