もう一度だけ、キミに逢いたい。

どうしていつもゆりちゃんばかりこんな辛い目にあっているんだろうって。


誰でもいいからこの理不尽で行き場のない想いをぶつけてしまいたくなるんだ…




私はてっきり、ゆりちゃんが目を覚ました時に、ゆりちゃんに嫌がらせをしていたという女子が言った言葉を思い出してまた壊れてしまうかもしれないと思っていた。


ゆりちゃんが眠っていた間、できるだけそばにいたのもそれを心配して、人いうのも一つあった。


だから、そのことを思えば記憶がなくなったのは悪いことばかりではないのかもしれない。


……だけど。


いつか何かの拍子に記憶を取り戻してしまうことだって十分にあり得る。


いや、私の勘では遅かれ早かれゆりちゃんは必ず記憶を取り戻してしまう……

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