もう一度だけ、キミに逢いたい。
だから、きっと結構な時間眠っているのだろうなとは思っていたけれど…
それがまさか、起きたらあれから7年も経っていました、なんて信じられる……?
とてもじゃないけど信じられないよ…
……でも、そういえば。
伊織くんにやっと逢えたことへの嬉しさが勝って聞き流していたけど、さっき伊織くんは確かにこう言っていた。
『ゆりっ……!!ゆり、ゆり、ゆりっ……愛してるっ……。12年前からずっとずっと……っっ』
“12年前”
多分それは、わたしと伊織くんが初めて会った、小学生の時のことだと思う。
あの時からずっとわたしを想ってたのだと思うと少し不思議な気持ちになるけど、伊織くんと初めて会ったのが高校生になってからじゃないなら、その時しかない。
伊織くんは何度も、ずっと前からわたしのことを知っているような素振りを見せていたし。