もう一度だけ、キミに逢いたい。

初めて会ったのが小学5年生…?


うん、そう、5年生。


そして、再開したのはその5年後の高校1年生。


つまり、“12年前”と言っていた伊織くんの言葉を信じるならば、事故に遭った高校1年生からは7年経っているという計算になる。


わたしが高校1年生の時の年は…、2020年、だった…




それに……なんだかあの頃よりも、伊織くんの雰囲気が大人っぽくなってたような気もしなくなかった。


じゃ、じゃあやっぱり……




ーーバンッ




「ゆりちゃんっ!!」


え、なに!?


いきなり開かれたドアに驚いて、わたしの思考は一時中断され、自然とそっちの方へ目が向く。


するとそこにいたのは、青のスクラブの上から白衣を着て聴診器を首からかけた、いかにもお医者さんらしき人。


すごく急いできたのか、少し息が切れてい
る。




あれ…それにしてもこの人、どこかで見たことがあるような……

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