もう一度だけ、キミに逢いたい。

『……ゆり、ちゃん…。なんだか成長したね…。もしかして、寝ている間に何かあった……?』


…っ、やっぱりなんでも分かっちゃうんだね、光ちゃんは…






『………向こうで、伶くんと秋くん達に逢ったの』




他の人達からしたら信じられないような出来事なのかもしれないけど、わたしからしたらあれは決して夢なんかじゃない。


実際にあった出来事なんだ。




『…!そ、っか……。伶斗くん達は元気だった…?』


少し遠慮気味に聞く光ちゃんにふふっと笑みが溢れた。


『うん、元気だったよ。…わたしね、みんなに背中を押してもらった。それとね、ちゃんと幸せになる約束もしたの』




わたしはこうしてこっちに戻ってこられて、伊織くんを初めわたしをずっとじっと待っててくれたみんなに逢えて。

< 452 / 471 >

この作品をシェア

pagetop