もう一度だけ、キミに逢いたい。

わたしが“美少女”というだけで、周りはわたしに興味を示す。


その中には、土足でわたしの心の中に踏み込んでこようとする人もいるだろう。


わたしは、そのことを何よりも恐れていた。


だから素顔を隠すようにメガネをつけることで、本来の姿を封印し、誰にも心を開かないように自分に言い聞かせていた。




メガネがないと、“本当のわたし”を見透かされているようで怖くなる。


わたしはこの先も、光ちゃんの前以外ではメガネを取れないだろう。


校内ではわたしがメガネを取ると可愛いという噂も流れてしまったけど、わたしの普段の態度を知ってか、思ったよりも告白してくる人は少なかった。


って言ってももう月島くん含めて十回は告白されたけどね…

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