僕に初めての感情を君が教えてくれた。
かれこれ1時間くらい話した私たちは、雪也さんに呼ばれて、ダイニングルームに向かった。
そこにいたのは、イチャつく政宗くんのお父さんとお母さんと、不機嫌度MAXの政宗くんだ。
私は、とりあえず政宗くんとましろちゃんの間に座った。
目の前には、美味しそうなごちそうがたくさん並んでいた。
「摩耶、ましろと話してみてどうだった?」
「すごく楽しかったよ!」
「僕と話すよりも?」
なんだか、政宗くんが怒っている。
私が反応に困っていると、ましろちゃんが口を開いた。
「お兄ちゃん!羨ましいでしょ?あ~お姉ちゃん可愛かったなぁ~!約束してなかったら、私の部屋で寝てもらおうと思ったのに、約束しちゃったから、とりあえず返すね。お兄ちゃん」
はぁ~!何で、ましろちゃん政宗くんを煽るこというの!
政宗くんのほうを見ると、今にでも爆発しそうな顔をしている。
「へぇ~?二人ってそんなに仲良くなったんだ?摩耶、後でお仕置きね。」
政宗くんの目が笑っていなかった。
はぁ~私どうなるんだろう?
ましろちゃんのほうを見ると、ましろちゃんは手を合わせ口パクでごめんと言っていた。
「二人とも喧嘩はやめないか!摩耶さんが困っているだろう?」
「そうよ。可愛い摩耶さんの顔が曇っているわ。ごめんなさいね。いつもは、こんな感じじゃないのよ。」
「私のことは、気にしないでください。全部私が悪いんです。」
「そんなことないよ!摩耶さん!みんな、摩耶さんのことが好きなんだ。特に政宗が。いつもね。摩耶の話ばかりしているんだよ。」
「そうなの!もしかしたら、私たちがあなたたちのこと反対してると思ってるのかもだけど、むしろ応援してるし、いつお嫁さんにきても良いからね?大歓迎よ!だって、たぶん、政宗は、あなた以外愛せないもの。
だから、うちの政宗を見捨てないであけてね。政宗も、摩耶さんが逃げないように大切にするのよ!」
政宗くんのお父さんもお母さんも、家族を大切にしてるのがとても分かった。
「そんなの当たり前でしょ!摩耶は、絶対誰にも渡さないし、離してあげないんだから。」
政宗くんは、顔を赤くしながら真剣に言っていた。
「もう~!そうやって一途なところは誰に似たのかしら?」
「きっと、母さんに似たんだよ♡」
「またまた~!学生時代の父さんにそっくりよ♡」
「母さん、愛してるよ♡」
「私も愛しているわ。父さん♡」
今日の晩ご飯は、美味しかったけど、それ以上に、政宗くんの両親のイチャイチャぶりを見せられた気がする。