人格矯正メロディ
一瞬だけ、いい気味だと思った。


あたしを見下し、バカにしているヤツらが怯えているのだ。


胸の中に溜まっていたストレスがスッと晴れて行くような気がした。


「だったらさっさと帰れ! もう二度とこの子に近づくなよ!」


海の言葉にドキンッと心臓が跳ねたのだわかった。


イジメに遭っているときの嫌なドキドキ感とは違う、胸が躍るようなドキドキだった。


「君名前は?」


女子たちがいなくなったのを確認してから、海がそう聞いて来た。


「萩原です」


あたしは緊張でカラカラに乾いた声で答えるしかなかった。


女子たちがいなくなって少し落ち着いたからか、途端に男子と2人きりであることが強く認識させられた。


今まで男子とまともに会話をしたことなんてなかった。


わざわざ男友達を作る必要がなかったし、学校では必要最低限の会話しかしていない。
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