人格矯正メロディ
あたしがそう言って首を傾げた時だった。


突然母親があたしの腹部を蹴り上げてきたのだ。


「ぐっ……!」


あたしは声を漏らして体をくの字に曲げて悶絶した。


胃の中のものが一気に口内へと戻ってきて、吐き出した。


「お母さんやめて!」


その言葉を言い終わる前に父親の平手うちが飛んできた。


あたしは横倒しに倒れ、鼻血が出て来たのを感じる。


後ろからは海と香澄があたしの背中を殴りつけた。


なんで……?


これが、副作用なの……?


薄れていく意識の中、あたしは公園の端にコトハが立っているのを見た気がした……。
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