人格矯正メロディ
「ねぇ、今度は香澄に使う番じゃない?」


「え?」


あたしは驚いて顔を上げた。


「あのアプリだよ」


そう言われてあたしはスマホが入っているスカートのポケットに触れた。


確かな膨らみを感じる。


「このままじゃエスカレートしていくだけだよ」


「……そうだよね」


あたしは何もしていない。


香澄が勝手にあたしに敵対心を燃やしているだけだ。


しかも、やる事が卑劣すぎる。


「今から香澄を呼んできてあげる」


「コトハが?」


コトハも、香澄にはイジられている生徒の一人だった。


その原因は、きっとあたしにある。


地味なあたしと一緒にいるから、コトハまで一緒になってイジられるのだ。


「そうだよ。もう見ていられない」


コトハはそう言うと、怒りに任せて保健室のドアを開けたのだった。
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