人格矯正メロディ
「もしもあたしがなにか慕っていうなら、証拠を……」
香澄の言葉を遮るように、あたしは音楽を流していた。
その瞬間、香澄が食い入るようにあたしのスマホを見つめた。
一緒にいるコトハが嬉しそうな表情で目配せをしてきた。
同じ空間にいてもターゲットにしか効果がでないのが、このアプリのいいところだった。
ほんの10秒音楽を聴かせた後、あたしは香澄へ向けて「あんたはあたしの奴隷になる」と囁きかけた。
その瞬間、香澄の体が一瞬大きく跳ね上がった。
その反応に驚き、一歩後ずさりをして様子を確認する。
すると香澄から普段の輝きが見る見る内に失われていくのがわかったのだ。
自信で満ち溢れ、ピンと逸らされていた背が徐々に猫背になっていく。
視線は左右へ揺れて、自分がここにいる理由を探るように挙動不審に周囲を見回す。
そしてあたしとコトハに視線を向けると怯えたような表情になり後退した。
「ちょっと香澄」
あたしがそう声をかけただけで香澄はビクリと身を震わせて、両手を胸の前で合わせて逃げ腰になる。
その変貌ぶりにあたしとコトハは目を見合わせた。
香澄の言葉を遮るように、あたしは音楽を流していた。
その瞬間、香澄が食い入るようにあたしのスマホを見つめた。
一緒にいるコトハが嬉しそうな表情で目配せをしてきた。
同じ空間にいてもターゲットにしか効果がでないのが、このアプリのいいところだった。
ほんの10秒音楽を聴かせた後、あたしは香澄へ向けて「あんたはあたしの奴隷になる」と囁きかけた。
その瞬間、香澄の体が一瞬大きく跳ね上がった。
その反応に驚き、一歩後ずさりをして様子を確認する。
すると香澄から普段の輝きが見る見る内に失われていくのがわかったのだ。
自信で満ち溢れ、ピンと逸らされていた背が徐々に猫背になっていく。
視線は左右へ揺れて、自分がここにいる理由を探るように挙動不審に周囲を見回す。
そしてあたしとコトハに視線を向けると怯えたような表情になり後退した。
「ちょっと香澄」
あたしがそう声をかけただけで香澄はビクリと身を震わせて、両手を胸の前で合わせて逃げ腰になる。
その変貌ぶりにあたしとコトハは目を見合わせた。