人格矯正メロディ
「香澄、あたしにしようとしたことを自分にやってきなよ」


あたしは香澄の前に立ってそう言った。


「え……」


「どうしたの? 人にはできて、自分にはできないの?」


「そ、それは……」


視線を逸らし、できるだけあたしから遠ざかろうとする香澄。


それは見ているだけでも快感だった。


あたしよりも更にウジウジしているかもしれない。


「言われた事には従わないとね?」


あたしの後ろからコトハが追い打ちをかける。


すると香澄は何顔になりながら保健室から逃げ出したのだった。
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