恋人のフリはもう嫌です
会議の議題は、社内勤怠システムの構築について。
社外向けのインターネットシステムを整えて、業務拡大してきたキタガワだったが、社内システムまで手が回らず、順に整備している段階だ。
だから総務のシステムもよく停止するのだ、と思いたい。
その中でも社員の出退勤の管理は未だタイムカード頼りで、世間の一流企業からは遅れを取っている。
社外向けのシステム構築がひと段落した今、エースの西山さんをシステムメンテナンスだけに従事させておくのはもったいないという意味合いもあるようだ。
「現段階で、勤怠の管理機器を数社に絞っていますので、あとは実際にシステム構築をする西山主任に決めていただきたい」
形としては社員証を使い、出勤と退勤の時に機械を通すと、その情報が勤怠になるシステムを構築するようだ。
そのシステム自体は社内の主に西山さんが担当し、通す機械などは既存の機器をメーカーから購入する。