エリート上司を煽ったら極情愛を教え込まれました
それは2週間ほど前洋介さんと屋上でキスした時の写真だった。

でもなぜ?一体誰が?

あの時誰もいなかったはず。

「なんでって思うでしょ?」

「ウォルカには俺の友人がいてね。親切にこんな写真を送ってきてくれたんだよ」

誰が?でも今はそんなことはどうでもよかった。

「ただ生憎この男が誰なのかまでは送ってくれた子も教えてくれなくってさ」

送ってくれた子?ってことは女の人?

でも会社で爆発的な人気の洋介さん。

彼のことを本気になっている女子社員も少なくはない。

きっと私と一緒にいることが許せなかったのかもしれない。

「で?彼とはどんな関係?もう寝たの?」

上から見下ろすような冷たい目、そして何を考えているのかわからない表情。

目の前の彼は私の知っている明久さんではなかった。

だが今のがきっと本当の彼の姿だと思う。

だったら尚更本当のことなんかいえるわけがない。

生憎この写真は私がお弁当を落さないようしっかり手で押さえている。

もしこの手が彼の背中に回っていれば言い訳はできないけどこれならごまかせる。

私はクスクスと笑い出した。

「何がおかしいんだ」

「よく撮れてるなと思って」

「え?」
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