エリート上司を煽ったら極情愛を教え込まれました
パネルを見ると恋愛もの、冒険ファンタジー、時代劇に子ども向けアニメ、そしてホラー。

恋愛ものって……こんな愛人関係を結んでいる私が見るのはどうなの?却下。

冒険ファンタジーは正直苦手だから却下。

時代劇も子供向けアニメもデートって感じじゃないからこれも却下。

となると残るはホラー。

ホラー映画は大の苦手。

だけどホラー映画って怖いシーンの時にどさくさ紛れで彼の腕にしがみつくってイメージが私にはあってなんかデートっぽい。

「ホラー映画が観たい」

「ホラー映画?」

洋介さんは少し驚いていた。

「そうよ。私ホラー映画が大好きなの」

本当は観たくないけど強がってしまった。

「よかった〜」

洋介さんがほっとしたような顔をした。

「え?」

「実は俺もホラー映画大好きなんだよ。特にこの映画すごく気になってたんだよ」

洋介さんは本当に観たかった様で、仕事の時には見ることのない少年の様な目をしていた。

「そ、そうなんだ。趣味が一緒っていいわね」

そう言いながらも内心ドキドキしていた。

それは胸がキュンする方のドキドキではなく、どんな映像なのだろうという恐怖のドキドキだった。
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