転生人魚姫はごはんが食べたい!
「ねえ、そこの嬢さんたち。少し寄って行かない?」
しばらく歩いたところで私たちには見るからに怪しげな雰囲気を放つローブ姿の女性に声を掛けられていた。
引きずるほどに丈の長いローブを頭から被り、顔さえも布に覆われているため口元しか窺えない。背後にはこれまた怪しげな雰囲気のテントが建っているとなれば何かの勧誘かと身構えてしまう。
「どなたかしら?」
怪しい客引きに警戒をする私は間違っていないわよね?
「そう警戒なさらないで。私は無害な占い師よ。見たところ急ぎの道行ではなさそうなんですもの。ねえお嬢さんたち、私の退屈凌ぎに付き合ってくださらない?」
「お、奥様っ! こ、この人、噂の占い師さんですよ!」
今度はニナが興奮気味に私の腕を引っ張った。けれど私は噂の占い師については何も知らない。いかにも怪しいですといった雰囲気は逆に警戒しろと言われているようにも見える。憧れの人に会えたことですっかり喜んでしまっているニナの分まで私が警戒しなければと気を引き締めた。
「けど、それなら忙しいはずよ。私たちを相手にしている暇はないと思うけれど」
「あら、どんなに忙しい人間にも休息は必要よ。今は休憩中なの。けれど一人きりで過ごすことにも退屈してしまって……可愛いお嬢さんたちを見つけて嬉しくて、つい声を掛けてしまったの。もちろんお題をいただこうとは思っていないわ。ねえ、少しの間私に付き合って下さらない?」
「えっと……どうしますか?」
ニナは私の判断を待っている。占い師も決定権が私にあることを見越して念を押してきた。
「ねえ、話し相手になってもらえない? もちろん占って差し上げるわ」
私は未だに警戒してしまうけれど、ニナには疑うという文字はないらしい。確かに急ぐ道のりではないし、人気の占い師を探していたのも本当だ。
ニナのためにも了承するべきかしらね。
占ってもらったからといって事件が起こることもないだろう。ニナにとっても楽しい町歩きだったと感じてもらうのなら、彼女の喜ぶことをしてあげたい。了承すると占い師はそうこなくっちゃと唇で弧を描いた。
しばらく歩いたところで私たちには見るからに怪しげな雰囲気を放つローブ姿の女性に声を掛けられていた。
引きずるほどに丈の長いローブを頭から被り、顔さえも布に覆われているため口元しか窺えない。背後にはこれまた怪しげな雰囲気のテントが建っているとなれば何かの勧誘かと身構えてしまう。
「どなたかしら?」
怪しい客引きに警戒をする私は間違っていないわよね?
「そう警戒なさらないで。私は無害な占い師よ。見たところ急ぎの道行ではなさそうなんですもの。ねえお嬢さんたち、私の退屈凌ぎに付き合ってくださらない?」
「お、奥様っ! こ、この人、噂の占い師さんですよ!」
今度はニナが興奮気味に私の腕を引っ張った。けれど私は噂の占い師については何も知らない。いかにも怪しいですといった雰囲気は逆に警戒しろと言われているようにも見える。憧れの人に会えたことですっかり喜んでしまっているニナの分まで私が警戒しなければと気を引き締めた。
「けど、それなら忙しいはずよ。私たちを相手にしている暇はないと思うけれど」
「あら、どんなに忙しい人間にも休息は必要よ。今は休憩中なの。けれど一人きりで過ごすことにも退屈してしまって……可愛いお嬢さんたちを見つけて嬉しくて、つい声を掛けてしまったの。もちろんお題をいただこうとは思っていないわ。ねえ、少しの間私に付き合って下さらない?」
「えっと……どうしますか?」
ニナは私の判断を待っている。占い師も決定権が私にあることを見越して念を押してきた。
「ねえ、話し相手になってもらえない? もちろん占って差し上げるわ」
私は未だに警戒してしまうけれど、ニナには疑うという文字はないらしい。確かに急ぐ道のりではないし、人気の占い師を探していたのも本当だ。
ニナのためにも了承するべきかしらね。
占ってもらったからといって事件が起こることもないだろう。ニナにとっても楽しい町歩きだったと感じてもらうのなら、彼女の喜ぶことをしてあげたい。了承すると占い師はそうこなくっちゃと唇で弧を描いた。