18歳で父になった。




店の外に出て、俺の車に乗り込むとさっきの大泣きが嘘のようにケロッと真顔に戻った柚子。






「さっきの嘘泣きだろクソ女め」



「これ以上紫苑に関わらないでほしいっす」



「さっさと捨てろこんなやつ
野垂れ死ねよ」






真顔に戻った柚子に、光司と太一のそんな言葉が降り注がれるが表情一つ変えない柚子は何を考えているのか分からない。






「光司と太一ありがとう。
今日は一旦俺の実家に連れていくわ」



「おう、連れていかずに捨ててもいいけどな」



「あんまり優しくしすぎない方がいいよ紫苑」



「あはは、うん、大丈夫」






2人の言葉に俺を心配してくれているのがわかるから笑って返すと、2人とも心配そうながらも車から出ていく。




大丈夫。今の俺は守りたいものがあるから。



自分の意思は強く持ってるから。



柚子葉と恋雪の為に踏ん張るんだ。





そう、心に誓い、柚子にシートベルトをしてもらって発進する。






「どうして、優しくしてくれるの」






暫く静まり返っていた車内に響いたのはそんな柚子の声。


それは心底不思議そうで、俺をじっとみているのが横目でもわかった。




どうして優しく、か。






「優しくしてるつもりは無い。
ただ俺は人として正しいと思ったことをしてるだけだから。
それが結果的に柚子に優しくても優しくなくてもいいと思ってる」






だって行くあてのない女の子をボロボロでお妊娠までしてるかもしれな女の子を放っておくのはおかしいだろ。



そういう、普通の人間として俺は振る舞いたいんだ。






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