はやく俺のモノになればいいのに
怒ったような口調をしているけれど、心なしか実柑が嬉しそうに見えるのは気のせいだろうか。


「不倫でなくとも私が生徒に手を出すのは犯罪行為ですし。十八を迎えていてもモラル的に叩かれますがね」
「そんなこと……言われなくても知ってる」


同意するなんて実柑らしくない。


『恋に年齢の壁はない!』がモットーのはずなのに。


「てかさぁ。経験値高いってバレバレの見栄はんないでよ。ヤマトが桜井先輩より女の子に慣れてるわけないし」
「どうしてそう思うんです?」
「だってヤマト、顔だけじゃん」


なんてこと言うの。


「たしかに私はオシャレや流行りには疎い、家庭菜園が趣味のオタクです」


先生認めちゃった……!


「ですが、そんな私を好いてくれる人はいましたよ。そして年食ってる分、君たちより多くの経験をしているのは必然的ではないでしょうか」


どんなときも冷静な先生。

こういう人がオトナって言うんだろうなと思う。


「……ヤマトのクセに」
「私みたいなオッサンからしたら君たちがどれだけ色んな経験してきたとしても、まだまだ可愛いひな鳥みたいなもんです」
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