鳴り響け、復活のソナタ


“ガラガラ!!!”


「・・・・・・・・・。」


「ウハハハハ。お前がゴリか?」


現れたのは同じ制服を着た、同い歳の男。

ただ、同い歳というのは後から知った事。


“出席日数が足らなくて補習に来ていた”と後から知ったことで認知した。


出席日数が足らなくなるほど学校に来ていなかったこそ、

同じ学校、同じ学年でも、“初めて見た顔”と言っても過言では無い・・


歩きながらカップ焼きそばをズルズルと食べていた・・

これが、【鬼才】イッセイとの出会いだった。




「・・何か用ですか?」


「ウハハ。敬語はやめろ。
面倒くさい上に肩が凝る。」


「・・・・・・。」


「周りの中島君みたいな連中が、
“おい磯野、野球やろうぜ”と言ってる中、

ヘンテコな機械の前で正座していた男。


周りの連中がジャリジャリと使い捨てカメラを使う中、

いち早くデジタルカメラを手に写真を撮っていた男。」


「・・・・・・・。」


「学校が見栄えの為に、使い方も電源の入れ方すら知らないくせに購入したパソコンを、

この学校の誰よりも使いこなす男。

いいねぇゴリ。
お前の噂は俺の耳にも入ってたぞ。」

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