プリンセスストロベリーの憂鬱

学校に着いた頃には、その胸の奥に湧いた気持ちの悪いものは消えた。


教室に入ると、夏恵はいつもと同じように気だるい感じで席に座っていた。


「先生、風邪大丈夫ですか？」


女子にそう尋ねられて、昨日休んだ理由が風邪だったことを思いだした。


「あぁ、大丈夫だ。ありがとう」


昨日、休んだ夏恵に伝言を伝えた。


「鷹司、昨日の授業の課題をそれぞれの教科の先生から取りに行きなさい」