プリンセスストロベリーの憂鬱
生徒の家族も知ることが大事だと尊敬する先輩教師が教えてくれた。


夏恵の身に何が合ったかを見抜こうと目をこらす。


「お母さん、鷹司さんの部屋を見せてもらってもよろしいですか?」

「ええ。中にどうぞ」


中に入り、夏恵の部屋に案内された。

家の一番奥。

日の当たりの悪い部屋が夏恵の部屋だと言う。

家主はいないが一応断って扉を開けた。


小さな4畳程の小さな部屋。

小さなテーブルが一つ。

部屋の角に綺麗に畳まれた布団。
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