幻惑
「結花里の生き方。間違えたら謝るとか。何かしてもらったら、お礼を言うとか。そういう小さなことが、俺 できなかったから。そういうことを大事にしたら、仕事もうまくいったんだ。」


少し照れて。少し得意気に言う翼。
 
「私が側にいて、少しは約に立てた?」

甘い幸せに包まれて、私は翼に聞く。
 


「もちろん。俺、結花里がいないと死んじゃう。」



翼の一言は、私を熱い感動で包む。


翼の背中に腕を回して
 

「私も。絶対、離さないでね。」

と言った。

 
熱い夜の始まり。




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