白雪姫に極甘な毒リンゴを 短編集
俺の告白の返事を
女王様モードで返すとはな。
素直に『嬉しい』って
言えないところが
小百合のかわいいところだけど。
でも、マジで嬉しい。
青木って奴と
付き合いそうになっていた小百合が
俺を選んでくれて。
うつむきながら
恥ずかしそうにモジモジしている小百合。
いきなり一点を見つめ、固まった。
そして突然
目をキラキラ輝かせた。
「龍、ソファにあるあのゲームって?」
「あ、あれね。
十環と桃がくれた」
「これ、
私がやりたかったゲームじゃん!!
龍、今からやろう。ね!」
「ま、いいけど」
さっきまで
付き合う付き合わないの話を
していたのに。
新作ゲームに飛びつくなんて。
俺よりも
ゲームの方が好きなんじゃないのか?
そう思ってしまうけど、
真剣にゲームをしている小百合の姿も
意外とかわいい。