白雪姫に極甘な毒リンゴを 短編集
ゆっくりと唇を離し
とろんとした瞳で
恥ずかしそうにうつむく小百合。
髪の毛で
真っ赤になった顔を隠しながら
小百合は甘い声でつぶやいた。
「今のキス……
すごくドキドキした……」
小百合!
顔を赤らめてそんなこと言うなよ!
もっとお前にそんな顔させたいって
思っちゃうじゃん。
明らかに俺
この部屋に来た時よりも
小百合のことが好きで好きで
しょうがなくなってるんだけど。
あ~。
このまま
小百合こと抱きしめていたい。
マジで、小百合に絡めた腕を
緩めたくない。
そんな激しい欲求を何とか封じ込め
俺は小百合からあえて離れた。