白雪姫に極甘な毒リンゴを 短編集
「龍?」
「ゲームの続きはまた今度な」
「帰るの?」
「ああ。
でも帰る前に
おじさん達にちゃんと伝える。
小百合と
付き合うことを認めて欲しいっって」
「そんなこと、しなくていいよ。
付き合うのに
親の許可をもらう歳でもないでしょ?」
「そうかもしれねえけどさ。
俺は、おじさん達に
小百合への想いを伝えて
認めてもらったうえで
お前と付き合いたい。
だってさ、小百合とは
ずっと一緒にいたいって思ってるから。
おじさん達に嫌われたくねえじゃん」
「龍らしいね。そういうところ」
「小百合はどうする?
お前も一緒行くか?」
「私はいいよ。
恥ずかしすぎて
どんな顔していいかわかんないし」
「じゃ、おじさん達のところに行って
そのまま帰るからな」
「うん。
でも……その前に……
もう一度だけ
龍のほっぺ、触ってもいい?」
「お前、頬さわるの好きだよな」