ヤンキーとあたしと嘔吐~君に贈る物語~
「ご、ごめん!あたし、リュウヤとご飯たべるから!」
「え?そうなのか……」
ユウキは掴んだ手を離してくれた。
言えた。
よかった。
「じゃ……」
ユウキはそこに立ちつくしたままあたしを見ていた。
生徒指導室にはいり、準備室の奥へと進むとリュウヤは畳で寝転んでいた。
「……リュウヤ?一緒にご飯たべよう?」
「え、マリ?」
リュウヤは目を見開く。
「どうしたの?」
「お前……」
「あいつはいいのか?」
「うん……リュウヤに会いに来たから」
「会いに来たって……お前のそれ天然か?」
くしゃくしゃと髪を掻き乱す。